バラードとブルースの夜  McCoy Tyner  



  ジョン・コルトレーン・カルテットに在籍していた1963年、マッコイ・タイナーは、リーダー第3作目を録音する。それはよく知られたスタンダード中心の選曲が魅力のバラード&ブルース集。メンバーは、アトランティック時代のコルトレー・カルテットで一緒にプレイしたベースのスティーヴ・デイヴィス、ドラムもジャズテットで共演のあるレックス・ハンフリーズという2人と、息のあった演奏を聴かせています。

1曲目の〈サテン・ドール〉は、デューク・エリントンの名曲。マッコイの一番お気に入りのスタンダード。ミディアム・テンポで、リラックスの雰囲気の中、生き生きとした柔軟な演奏を繰り広げています。



2曲目の〈ウィル・ビー・トゥゲザー・アゲイン〉は、スロー・テンポで始まるバラード、マッコイはきらびやかに、中盤テンポが上がり、流麗なピアノ・タッチで聴かせている。
youtube.com/watch?v=1puGT-7jdGQ

3曲目〈ラウンド・ミッドナイト〉は、セロニアス・モンクの代表的な曲。原曲からかなり変化して、ピアノ・ソロから始まる。トリオ演奏になって、マッコイのピアノは淀みなく流れていきます。終りには原曲に戻っていく。ベースのデイヴィスとドラムのハンフリーズのサポートも素晴らしい演奏となっています。
youtube.com/watch?v=vfKCykRvQGw

4曲目〈フォー・ヘヴンズ・セイク〉は、スロー・テンポで、マッコイのピアノは優雅で上品なタッチ、しっとりと聴かせています。マッコイのスタンダード演奏の魅力がたっぷりつまっています。
youtube.com/watch?v=AauUQXixiks

5曲目の〈スター・アイズ〉は、ジーン・デ・ポール作曲の有名なスタンダード。ミディアム・テンポで、ハンフリーズのブラシなどをバックに、マッコイは落ち着いてメロディーを演奏。マッコイは高速ピアノを交えながら、滑らかなソロを展開していく。



6曲目〈ブルー・モンク〉は、セロニアス・モンク作曲の楽しそうなブルース。ベース、ドラムのしっかりとしたバックのリズムに乗って、マッコイは軽やかに舞うようなプレイを繰り広げていき、続くベースのデイヴィスは重厚なベース・プレイを繰り広げている。
youtube.com/watch?v=mbhDEKkKHzk

7曲目〈グルーヴ・ワルツ〉は、マッコイのオリジナル。重々しいベース音と多彩なドラム・プレイに、マッコイは小気味よくスウィングする演奏が十分に発揮している。
youtube.com/watch?v=jnMjQbSU5Fk

8曲目〈酒とバラの日々〉は、ヘンリー・マンシーニ作曲の同名の映画主題歌。最後に相応しいナンバーで締めている。ゆったりとしたマッコイのピアノ、色彩豊かな演奏に、心地良く聴かれる。
youtube.com/watch?v=yKjW_DVXa5c

バラードとブルースの夜の商品詳細ページ


   

 Recorded. March 4, 1963. impulse.

 McCoy Tyner piano
 Steve Davis bass
 Lex Humphries drums

 1. Satin Doll  5:39
 2. We'll Be Together Again  3:38
 3. 'Round Midnight  6:22
 4. For Heaven's Sake  3:47
 5. Star Eyes  5:03
 6. Blue Monk  5:21
 7. Groove Waltz  5:29
 8. Days of Wine and Roses  3:24